漆の帯



帯とバッグは漆のコート地でできています。
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先日 横浜元町に行った時たまたま通りかかった紳士用品店に
はいってみて「あ あのお店だ!」心の中でつぶやきました。
三島由紀夫の「午後の曳航」に出てくるお店です。
イメージ通りでした。
50年以上前に書かれた話だからモデルの店が
現存しているのかわからないけど心が騒いだ。


店の経営者である房子は着物の似合う佳人である。
「房子は臙脂の下着に黒絹のレエスの着物を着て白の絽つづれの帯を〆めて
たとえようもないほど美しかった」


このような着物があったとは!
どんなに美しかったことでしょうね。
それにしてもこれは夏休みの終わりに近い
暑いさかりなのに50年前はそんなに暑くなかったのかしら。
恋に燃えているときはそんなことは気にならないのかしら。

人形を作っているとき時々この佳人のことを考えてしまう。