読書のあと
日本橋高島屋の「SU.TE,KI]展に行ってきた。
ビーズ作家の田川啓二氏の作品とおばあさまのきものが展示してあった。
実物の着物と帯は素晴らしい刺繍がふんだんに施された豪華なものばかりで
見せてくださってありがとう!と嬉しい気持ちでいっぱいになった。
夏物の紗にも豪華な刺繍がしてあったけど
暑い時に勿体無くて着れないな〜と現実的なことを考える。
夏帯に30cmくらいの緋鯉が二匹刺繍されたものがあった。
お太鼓と前中心に一匹ずつでこれが超写実的。
刺繍職人としては欣喜雀躍 渾身の作品だったんだろうな〜
あまりにも素晴らしくて思わずためいきをついたら
隣にいたひとも同じようで見知らぬ同士顔を見合わせて笑ってしまった。
大正浪漫のきもの
これぞ大正浪漫!といいたいきものを手に入れた。
青磁色の地にロマンチックな薔薇模様が描かれている。
しつけがついたままで一度も手を通してない綺麗なきもの。
ああ うれしい!
模様がくっきりしているのでこれを着こなせるのは
華やかで少々お転婆そうな断髪のモダンガールかなあ
なんて空想している。
ビーズ作家の田川氏のおばあさまは400枚の着物を持って
お嫁入りされたそうだ。
手を通されなかったきものもいっぱいあるんだろうな。
戦災で殆どが失われたとか。
遺ったごく一部を拝見したが日本の職人の技術の粋を結集した
素晴らしいものばかりで今はもう作れないらしい。
お金持ちは外国のブランド洋服ではなくきものも買ってください。